セックスは目的ではなくて手段だという事を実感した話(1)
久しぶりに、 今の22才大学生くんとは違う男性と会ってみたいと思い、
Tinderでマッチした原田さん(30才・仮名) に会いに行ってきました。
公共交通機関で2時間くらい。
行ったことない場所だったので、 1泊2日の小旅行気分で行きました。
この原田さん、夢を追いかけて、 いろんな国を点々としてきた人で、
今は、 帰国して関連する仕事をしている人!!
普通なら途中であきらめそうなところを、何年も、 外国にまで出て努力をしていたのは素晴らしい。一度、お話ししてみたい!
と思って、ご足労したわけです。(← 自分に使わない表現だよ、って?知ってる知ってる)
待ち合わせのバス停で降りると、すぐに分かった。
原田さん「お疲れさまー!ハグー!」
おおっ。外国帰りらしい対応。
いきなりのテンションに若干引く。
私「あ、お疲れ様。迎えに来てくれてありがとう・・・」
早速、近場の観光地へ。風が強くて、せっかく巻いてきた髪の毛がぐちゃぐちゃ。
原田さん「手が冷たいよー」
と、急に手をつないでくる。
さすが、チャラい30歳。早い。だてに年取ってない。
説明パネルとかで立ち止まると、ハグ。
なに、そんなに飢えてるの?
会って1時間後には「ちゅーして!」と甘えてくる三十路(原田さんのほう)。
普段は20代としか遊んでいないので、オッサン(あれ、 そしたら私はおばさん?w)の甘えにビビる。
ハグは適当に。チューははぐらかして、お昼ご飯へ。
「交通費払うよ!!」 と兼ねてから言っていた原田さんの申し出を断り「 ご飯だけごちそうしてね♪」といっていたので、ご厚意に預かる。
ただし、地元のB級グルメ。
その後、地元では有名なカフェへ。
ちょうど、同性愛者の話をしていたので、私の、「ユニバーサルデザイン」 に関する持論を語ってみる。(以下、要約)
ユニバーサルデザインというのは、障がい者とか、 高齢者にとって易しいだけではなくて、 誰にとっても良いものなので、結婚制度とかの変更も、 LGBTの為だけに、、、といって考慮するのではなく、「 LGBTも含む全ての人にとって良い」 ユニバーサルデザインにすべきだ、ということ。
例えば、入院した際の付き添いについて家族でないとダメ、 という話。
これって、男女のカップルでもダメだったりするし、
家族は疎遠で親友が来てくれる場合もあるし、
とりあえず「家族じゃないとだめだから結婚しないと!」 という規則に迷惑している人はいるはず。
(この話は詳しくここでは書かないけど)
というのが私の持論。
お年寄りにとってあけにくい蓋は、若者にとってもやっぱり、 あけやすくはない。
それに対する原田さんの回答。
「日本の法律が気に入らないなら、 同性婚が認められている国に行けばいい。」
な。なんと。
こういうのをなんていうんだろう?排他的?違う。
「ここのラーメン、塩辛すぎるんだよねー。 店長に抗議して味を変えてもらう」
という話であれば「気に入らないなら他の店行け!」 と言えるかもしれない。
でもそれって国レベルでそんなこと言ってていいのかなぁ・・・。
そのラーメン屋との差を明確に線引きできない私。
でも、 彼に対する不信感がもやもやと心に残る。
こう続ける原田さん。
「おれは、日本ではやりたい仕事ができないと思ったから、 探して外国まで行った。皆もそうすればいい。」
なるほど。。。 外国まで行って夢を叶えたのがかっこいいと思ったけど、 その気持ちが一気にしぼんでしまった、この一言。
外国行って苦労して、人にも優しい、 人間的に立派な人なのかなぁ、とか思ったけど、おそらく、 自分のそもそものバックグラウンドの幸福さ( お父様は不動産経営をしていて年収数千万らしい。 そんなことも含めて。)を理解していないのではないかなぁ。
それから、身近な人のことを「半径5m以内の人」 という表現をした時。
「この表現って、 元ネタ何かあったんだっけ」と聞くと、
「はあちゅうの本でしょ」と答える原田氏。
は、はあちゅうさん、、、久しぶりに聞いた。
「はあちゅう知ってるんだ!」という私に対して
「うん、本は読むからね」と続ける原田さん。
はあちゅうさんを知っているという事を「本を読むから」 とまとめる感性。
だけど、彼女の本を読むことが「おれ、本読むから」と、 どや顔で言う範囲に入るのか。
ショーペンハウアーの言葉をさらっと引用したわけではなく、はあちゅうさんの本のタイトルを知っている、という話。
そして、その半径5mの人の話による彼の持論はというと・・・
自分の子どもや周りの人(半径5m以内の人)を幸せにする。
全員がそれぞれ、半径5m以内の人を幸せにすれば、 それでみんなでHAPPYになる。
というもの。
これはいいと思う。正論。同意します。
マザーテレサも、「まずは隣人を愛しなさい」 って言ってるし。
それに対する私の質問。
「それじゃあ、ビバリーヒルズの大金持ちは、 その金持ち同士で親切にしあって、 スラム街の貧困層はほったらかし。貧困層の人たちは、 その人たち同士で相手を幸せにする。これでみんなが幸せになったって言えるのかな?」
(私の言いたいのは、たとえ、 自分の半径5mから外れたとしても、 困ってる人には手を差し伸べるべき)
原田さんは
「それぞれが、自分達の身内のみを幸せにすればいい」と答える。
「俺の住んでいた途上国Xでは、 貧乏人はたまに政府から施しを受けていてそれを喜んでいて、 いつも施しを待っていた。彼らはそれでいい。国がやるから。」
「他人のために使う金があれば、 自分や自分の子どものために使いたい」
こういう考え方の人が、世界にいることは別に構いません。 仕方ない。
だけど、私の半径5m以内に、こんな考えの人は置きたくない。
基本的にタバコは嫌いな私。
だけど、喫煙者の権利までは奪う必要はないと思う。
でもでも、 初めから喫煙者と分かっている人と仲良くするつもりはない。
半径5mには置きたくない。
今の私にとって、彼は、 久しぶりに性行為をできるかもしれない相手。
だから、私は、半径5mに入っている。
だけど、そこから出た途端、私は、 ひたすら搾取される対象となる。
いや、既に、搾取は始まっているのではないか。
そんなこんなで、若干、議論をしながら、彼のアパートへ。
30歳の一人暮らしは、やっぱり、学生の家とは格が違う。
ソファに座った途端、「チューして」攻撃が始まる。
抱きかかえられてベッドへ。
赤の他人とは、 シャワーとハミガキをしてから行為に移りたいんだけど、
そんなリクエストには全く耳を傾けてくれない。
自分自身と、半径5mの人の幸せしか祈らない原田さん。
私は、彼の幸せの道具になるのか・・・
(つづく)