メンエス日記~どこにでもいそうなサラリーマンG様~
「平凡」というのはネガティブワードでしょうか。
「変人」「変わってる」「人と違う」ということが最高の誉め言葉である私にとって、「平凡」はぜひとも避けたい形容詞の一つですが、平凡で普通の幸せを手に入れるということに憧れがないと言えば嘘になります。
今回のお客様は、そんな、普通の幸せを手に入れていそうな同世代のG様。
私「いらっしゃいませ。どうぞー♪奥のソファにおかけになってお待ちください♪」
180cm近くの高身長、がっちりした体つき。学生時代は体育会だったのでしょう。
初回のお客様用のサインをいただき、上着をお預かりする。
私「メンエスはご利用になったことはございますか?」
G様「はい、何度も。」
私「あ。それでは、流れはわかりますよね。シャワー浴びていただいて、紙パンツを履いてこちらに戻ってきてくださいね♪」
メンエス常連の長身さんは、脱いでもやっぱり立派な体つき。若い頃はもっと締まっていたんでしょう。左手の薬指にはシンプルなシルバーのリング。
G様は32歳。食料品を主に扱う商社でお勤めとのこと。
私「Gさん、脚すごいですね!!プロレスラーか何かかと思いました!」
褒めてるのかどうかわからないけれど、マッチョっぽい人にはなぜかいつもレスラーかと聞く(笑
G様「レスラーじゃないよ(笑)ただのデブ」
私「えええ、そんなことないですよ!!何かスポーツなさってたのかなって思いました」
G様「うん、ラグビーやってたよ」
おおおお!!ラガーマン、大好物です♪
(↑心の声)
私「そうなんですねー!素敵です!ポジションはどこだったんですか?」
G様「え?そんなこと言ってわかるん?」
私「なんとなくはわかりますよ♪1がプロップで2がフッカーですよね?」
G様「おお、よく知ってるじゃん。3は?」
私「えーっと、、、もう一回プロップ?」
G様「正解!!僕もフォワードだったよ」
なるほどー。もともと脂ののったフォワードさんが、引退、就職、結婚といったライフイベントを経て現在の形にたどり着いたのですね。それでも、まったくスポーツをやらずにこの年になった人と比べたら全然悪くないと思いますけどね。
私「今はもうラグビーしてらっしゃらないんですか?」
G様「2~3年前にもう辞めたねぇ」
私「なんで?」
G様「うーん、子供もできたしねぇ。時間ないよね」
私「そうなんですね。じゃあ、週末は今は何してるんですか?家族サービス?」
G様「そうなるね」
私「今週末は何かご予定あるんですか?」
G様「特に決めてないけどね。子供連れてどっかでかけるんだと思うよ」
自分の子供と遊ぶ、という週末の過ごし方は、世間一般が思い描く理想。
好きな人と結婚して、子供をもって、週末は家族で過ごす。
そんなジャパニーズドリームをかなえるために、人々はよい企業に就職することを望むし、そのために、学校で勉強を頑張ってきたのではないでしょうか。
絵にかいたような、幸せな、理想的な、そして、平凡な週末。
私「ご結婚はどのくらいしてらっしゃるんですか?」
G様「27歳の時だから、、、5年前だね」
私「え?若かったんですね!!」
G様「そう?」
私「結婚のきっかけとかあったんですか?」
G様「いやー、長く付き合ってたからね。学生の時から」
仮に4年生の時から付き合っていたとしても5年間。
社会人なりたての遊び盛りの頃も一人の女性と付き合っていた様子。
私「こんなお店来て、奥様に怒られませんか?」
G様「いや、ばれてないと思う。飲んできたーって言って帰るから」
私「そうなんですね。奥様にマッサージしてもらったりはしないんですか?」
G様「いや、ないない。もう、だいぶご無沙汰だよね」
私「え?奥様とはないんですか?」
G様「ないねぇ。1回期間が開いちゃうと、なんて言い出していいかもわからないし・・・。何もしてないね」
私「じゃあ普段はどうしてるんですか?風俗?」
G様「風俗は行かないよ。向こうが寝た後に、一人でリビングでするね」
私「奥様も一人でしてたりして・・・・!」
学生時代から付き合っていて結婚。
おそらく、結婚式には、昔からの友人がたくさん集まったんでしょう。
ラグビーやってたのだったら、部活の仲間もたくさん集まっただろうし、商社マンだったら、同じような、体育会系のイケイケドンドンのお友達がたくさん来て、二次会も盛り上がったんじゃないかな。(←ステレオタイプ的偏見による独自妄想)
そんな、幸せに見える結婚の5年後が、性生活の終焉と、旦那さんのメンエス通い。
まだメンエスでよかったのかな。
私の邪推がだいぶ入ったけど、お話をした印象は、なんだか虚しい結婚生活。その裏側としてのメンエス。
結婚の楽しい面、例えば、子供と3人で川の字になって寝るとか、そういうことはもちろん、私には話してこないと思うから、結婚にも良い面があると思うけどねー!笑